沖縄の”小さな”離島へ。路線バス・離島船乗り継ぎの”小さな”フリー旅。

　　沖縄”小さな”離島への”短期・フリー旅”をサポートする「島旅サイト」

Ⓒ2015　「 H a r u k a n a t a . 22  」

バスと船で乗り継ぐフリー旅・東京発最短1泊2日で行ける 沖縄「小さな離島」

「伊平屋島・伊是名島」

沖縄本島北部・コース3　　

伊平屋島（いへやじま）：沖縄県島尻郡（しまじりぐん）・伊平屋村（いへやそん）・那覇市中心部から北北東へ約100km
・「伊平屋島」は沖縄本島の最北端「辺戸岬」よりもさらに北に位置し※、有人エリアとしては沖縄県の最北部にあたります。
・中世琉球王府王統の祖（※1）の出自の島とされ（※3）、神話や故事伝説も多くそれらにゆかりのある景勝地も各地に散在。また、沖縄離島には珍しく稲作がさかんで、日本的な田園平野の先にお椀を伏せたような高い山がぽこぽこといくつも連なる沖縄”らしくない”風景は、旅の感覚を面白く裏切ります。
・しかし、海はやはり”沖縄”の海。外周を珊瑚礁に囲まれ、砂浜はサンゴの白破片と波が砕き磨いた貝殻の色彩片が溶けあわずぎっしりと混成。その上を海水が青に緑に色を変えながら、遠浅の沖まで続きます。それらのビーチの多くは島中央部・フェリー港付近の民家・宿泊エリアから遠く、せっかくの美しい景色なのに人がほとんど訪れずもったいないほど（2か所の遊泳ビーチもフェリー港から遠く離れた島の南端・北端）。
・街エリアは広い島内に４か所（「野甫島」を含めると５か所）に分かれ、宿泊施設は港に隣接する２つの街エリアに集まります。また、島の南端からは、自動車橋でさらに小さな離島「野甫島」へ連絡。野甫島では民家が港に隣接するわずかなエリア内に集まり、小さな離島の”ひっそり感”が漂う。
・フェリー港から隣接する街エリアへはほぼ徒歩圏内ですが、他の街エリアや野甫島・島内の各スポットをめぐるには何らかの移動手段が必要。島の道路は平坦部が多く、外周部は景観的にもサイクリングに最適です。ただし島は南北に長くてルートの総延長は長距離になるため、自転車だけで全域をきちんとめぐるなら２泊以上の滞在をおすすめします。　　

伊是名島（いぜなじま）：沖縄県島尻郡（しまじりぐん）・伊是名村（いぜなそん）・那覇市中心部から北北東へ約85km
・「伊是名島」は沖縄本島の最北端「辺戸岬」よりも緯度ではわずかに北に位置し※、有人エリアとしては「伊平屋島」とともに沖縄県最北域にあります。
・中世琉球王府の王（※2）出自の島とされ（※3）その王祖・後裔の墓陵が現存し（伊是名玉御殿）、付近には隣の伊平屋島出身で別系統の琉球王府王統の祖（※1）が築いたとされる城跡遺構もあります（伊是名城跡）。また、古くからの路地区画を保つ集落に今なお島の普段の生活が営まれ、一部に伝統的な街並み・石垣・家屋が残るなど（文化財指定の旧家家屋あり）、隣の伊平屋島とともに王族の出自と島独自の歴史・文化を誇る島。
・自然の造形では、島南端海岸崖部の特異な形の山体・岩体がつくりだす景色が妖しくもスペクタクル。陸には三角定規を置いたような山稜や四角い岩柱が並び競い、それに連なるように岩群が直下の海原に散る。付近には展望エリアや一部海岸に下りる道が整備され、様々なアングルでその景観を楽しめます。　
・これらのスポットや古い集落エリアは、島の外周道路に沿って点在。少々距離があり南部の海岸丘陵エリアの一部にアップダウンがあるため、バイクや自動車が最適です。外周道路は平坦部も長いのでサイクリングでめぐるにもきもちがよく、がんばれば一日でも一周できる距離。ただし、各スポットに立ち寄ると時間がかかり、自転車だけで全域をじっくりめぐるなら２泊以上の滞在をおすすめします。
・フェリー港から徒歩圏内に民宿の集まる街エリアがあり、その付近と外周道路の利用なら自転車でも可能。ただし高さのある島中央部の街エリア・丘陵部を縦断したり、短いスケジュールで全エリアを効率よくめぐるならバイクや自動車が必要です。

（※）　両島ともに本島最北端の「辺戸岬」より緯度差で北・直線距離では30km以上はなれており鹿児島県最南端の離島「与論島」のほうが「辺戸岬」に近い（直線距離25kmほど）
（※1）琉球王府・王統の祖＝「鮫川大主（さめがわうふぬし）」：尚巴志（しょうはし・15世紀初頭の琉球王国王統”第一尚氏”の開祖で王統二代目の王）の「祖父」
（※2）琉球王府の王＝「尚円王（しょうえんおう）」：15世紀後半からの琉球王国王統”第二尚氏”の「初代の王」
（※3）このように「伊是名島」「伊平屋島」は王統・王祖出自の島としての「格」やその他の歴史的経緯などもあり、王府期以降現在に至るまで歴代の沖縄首府（首里・那覇）から遠く離れた沖縄の最北端にもかかわらず「直轄地」のような特別な扱いを受けています（例：現在もなお行政区分は沖縄北部の「国頭郡」ではなく那覇周辺と同じ「島尻郡」に属す）。

→周辺の他の離島は「沖縄本島北部エリア」ページへ　　 →「サイトトップ・島名さくいん」ページへ戻る



「コース難易度」：★★★★☆4・交通概要

・「伊平屋島」・「伊是名島」へは、沖縄本島北部「今帰仁（なきじん）村」の「運天（うんてん）港」を発着する各航路のフェリーを利用し渡ります。
・那覇空港・那覇市内と「運天港」間はかなり距離があり、移動には「路線バス（※1）」や「タクシー（高速道路利用で2時間前後・ただし道路状況による）」などを利用。
・「路線バス」の場合、那覇空港・那覇市内からの運行本数は十分にありますが、途中で乗り継ぎが必要で時間がかかります。所要は、那覇空港から沖縄本島北部のバス乗り継ぎ拠点「名護バスターミナル」まで約1時間45分、「名護バスターミナル」から港まで30分（タクシー利用時）～1時間以上（路線バス・タクシー併用時）。ただし、「路線バス」のみで乗り継げるのは旅程・時間にゆとりがある場合で、1泊など短期旅程では一部区間に「タクシー」の併用が必要です。
・発着港からの航路の利用は難しくありませんが、片道所要時間は伊平屋島が約1時間30分・伊是名島が約1時間と少々長い。さらに運航本数の少なさ（両航路ともに毎日午前と午後の各1往復）と那覇からの長い移動や乗り継ぎ待ち時間により、旅スケジュールは短い旅程ほどその影響・制約を受けることになります。
・伊平屋島には、野甫島を含めた島内の各街エリアをめぐる村営のコミュニティバスが運行。タクシーはありません。伊是名島には、島内にバス・タクシーはありません。
・両島ともに島内の一部の民宿は港から徒歩圏内にありますが、各スポットは広い島内に散在するため全域をめぐるには徒歩は厳しく、自転車やバイクなどの移動手段が必要。両島内で各種レンタルは可能ですが、台数やショップは多くありません。
・伊平屋島南端部から架橋連絡されている「野甫島」へは、伊平屋島のフェリー発着港からレンタサイクルやレンタカーなどを利用して渡ります。
・2島は同じ「運天港」から発着する同方向の航路にありながら、2島間を結ぶ一般定期航路はありません。２島間を行き来するには、各島からいったん「運天港」にもどりわずかな時間差で他方のフェリーへ乗り継ぎます（ただし不定期・チャーター制の小型船なら伊平屋島南端と伊是名島北端間の渡航が可能）。
→「名護バスターミナル」の概要と「運天港」・上記2島間のマップは「沖縄本島北部エリア」ページへ

※1　「路線バス」とは別に、那覇空港・那覇市内とこれら北部の発着港間をツアー会社や交通会社が運営する予約制の「直通バス」や「大型タクシー」が運行することもある。2014年以降は「直通バス」が運行、「運天港」まで片道約2時間45分。

「（東京羽田空港発着）1泊2日」は？　→　「可能」だが滞在時間は十分ではない

・（「伊平屋島」「伊是名島」ともに）那覇空港・那覇市内と「運天港」間がかなり離れて移動に時間がかかり、その間の「路線バス」便は頻繁でなく「航路」便数は非常に少ない。それらの乗り継ぎ・待ち時間に無駄のないよう計画的に移動すれば、東京羽田空港発着の「1泊2日」旅程も可能です（航空便の接続が合えば日本各地からの「1泊2日」旅程も可能）。
・島はやや広く島内道路の道のりは長いため、1泊旅程の場合「レンタサイクル」では島内の一部のスポットの周遊に限られ、島内全域をめぐりには「バイク」や「レンタカー」の利用が必要です（「徒歩」では不可能・「レンタサイクル」では時間にゆとりがありません）。
・島内全域をゆとりをもってめぐるには、2泊以上をおすすめします。

「沖縄本島（那覇市内中心部）からの日帰り」は？　→　可能だが旅の滞在にはならない
・（「伊平屋島」「伊是名島」ともに）「日帰り」は、フェリー発着港に近い沖縄本島北部エリアから可能、那覇市内やその周辺域からも朝早く出発し交通手段を選んで計画的に乗り継げば「日帰り」はできます。
・ただし両島とも航路運航スケジュールにより島内では十分な滞在時間が確保できず、広い両島では訪れるスポットも非常に限られ「旅」としての滞在にはなりません。


那覇空港・那覇市内と離島間の往復交通費

沖縄本島区間※「路線バス」+一部「タクシー」利用
：「伊平屋島」大人1名　往復15000円前後※

：「伊是名島」大人1名　往復13000円前後※
※沖縄本島区間の移動手段により異なる
・旅費のトータルは、以上に日本各地からの航空料金・交通費・離島以外での滞在費・島内宿泊料金・現地利用の各種料金などを合算し、見積もってください。


那覇空港・那覇市内と離島間の片道所要時間

沖縄本島区間※「路線バス」+一部「タクシー」利用
：「伊平屋島」片道合計4時間～4時間30分※
：「伊是名島」片道合計3時間30分～4時間※
※　フェリー便数が限られるため、タイミングによっては乗り継ぎ待ち時間はかなり長くなる。
※　沖縄本島区間の移動手段により異なる・乗り継ぎ待ち時間を含む（理想的に乗り継げた場合）

（参考）：レンタカー・自動車の利用・必要度

→○本島内・離島内の移動に役立つ
・沖縄での運転に慣れていれば、那覇空港・那覇市内と発着港間の移動や、「伊平屋島・伊是名島」に近い沖縄本島北部の観光スポット（※沖縄本島北部の章参照）を複数あわせて訪れるコース（日程にゆとりがある場合）には役立ちます。

・（「伊平屋島」「伊是名島」ともに）島内はやや広く「レンタカー」は役立ちますが、航路で搬送しなくても島内で「レンタカー」をはじめ各種移動手段のレンタルが可能。

↓路線バス利用時は「名護バスターミナル」で乗継ぎ沖縄本島北部の路線バスターミナル「名護バスターミナル」










↓伊平屋航路・伊是名航路の本島側発着港「運天港」伊平屋航路・伊是名航路の本島側発着港「運天港」

公共交通機関利用・短期フリー旅プラン（概要）

伊平屋島・島内スポット（各スポットは「島内ルートマップ」のアイコンに対応しています）

伊是名島・島内スポット（各スポットは「島内ルートマップ」のアイコンに対応しています）

伊平屋島・島内ルートマップ・移動所要時間



島内ルート・移動手段ごとの所要時間

※　所要時間は、ややゆとりを持たせてあります。


前泊港から島北端部の伊平屋灯台へ（黄）
：片道約9Km

・徒歩2時間30分～3時間

・自転車50分～60分 （一部押し歩きが必要）

・バイク約30分

・自動車約15分

前泊港から島の外周道路北部を半周（黄）

：港から島北端部（クマヤ洞窟・伊平屋灯台・潮下浜・無蔵水など）を経由・海岸道路沿いに島を半周し港に戻る・約20㎞

・徒歩6時間前後

・自転車2時間前後 （港から北端まで約50分・灯台周辺約20分・北端から港まで約50分・一部押し歩きが必要）

・バイク約1時間

・自動車約40分

 

前泊港から島の南端を経て「野甫島」へ（赤）

：片道約8Km

・徒歩2時間30分～3時間

・自転車　40分～50分 （一部押し歩きが必要）

・バイク約20分～30分

・自動車約10分～15分

 

前泊港から島の外周道路南部を半周（赤）

：港から島南端部（米崎海岸・野甫大橋・野甫島など）を経由・海岸道路沿いに島を半周し港に戻る・約18㎞

・徒歩6時間前後

・自転車2時間前後 （港から南端まで約30分・野甫島一周約60分・南端から港まで約30分・一部押し歩きが必要）

・バイク約1時間

・自動車約40分

 

「伊平屋島（いへやじま）」：沖縄県島尻郡伊平屋村（いへやそん）

・面積：20.59平方ｋｍ

・島内最高標高：294ｍ（島南部・賀陽山）

・道路最高部標高：約40ｍ（島南部・我喜屋集落～島尻集落間）

・人口：約1200人 　世帯数：約500

伊是名島・島内ルートマップ・移動所要時間


島内ルート・移動手段ごとの所要時間

※　所要時間は、ややゆとりを持たせてあります。

仲田港から「伊是名ビーチ」へ（赤）
：仲田港から島南端の海岸道路に沿い「海ギタラ・陸ギタラ」を経て「伊是名ビーチ」へ・約4500m

・徒歩50分～1時間20分ほど

・自転車　30分～50分ほど（一部押し歩きが必要）

・バイク　15分前後・自動車　10分弱

島の横断ルート・島東端から島中央部を経て島西端へ（黄）

：島東部「仲田港」周辺から島中央部「村役場」付近まで（上り坂）約1500m

：島中央部「村役場」付近から島西部「勢理客」集落まで（下り坂）約2300m・合計3800m

・自動車5分前後・バイク10分前後

・自転車合計20分～30分（上り坂押し歩き約10分～15分・下り坂10分前後）

・徒歩合計40分～1時間（上り坂約15分～20分・下り坂30分前後）

 

島の外周道路1周（青）

：仲田港から海岸沿いの外周道路を単純に１周してもどる・約15km

・徒歩5時間前後

・自転車（一部押し歩きしながら）2時間前後

・バイク１時間弱・自動車約30分

（伊是名島南部の奇岩・「陸ギタラ」を望む外周道路島南部・「陸ギタラ」を望む外周道路）

「伊是名島（いぜなじま）」：沖縄県島尻郡伊是名村（いぜなそん）

・面積：14.16平方ｋｍ

・島内最高標高：約120ｍ（島北西部・大野山）

・道路最高部標高：約60ｍ（島中央部・役場付近）

・人口：約1600人 　世帯数：約770

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「フリー旅」を実施する

このサイトで紹介する「島旅」実施のために、より詳細で具体的な旅程を案内するダウンロード販売のPDF書籍「島旅ガイド」も用意しました。




一般の旅行ガイドやウェブには情報の多くない
・「小さな島」へ・「公共交通機関」乗り継ぎ・「離島航路」の船で渡る旅
にこだわり、「短期・フリー」旅程で”きちんと行って・きちんと帰る”ための
・「行きかた」の解説に特化した「島旅ガイド」です。

当サイトでの概要に加えて、各「エリア」・各「島」ごとに
・各島への旅程・ルート「準備・留意点・注意点」
・現地沖縄での「公共交通機関利用・乗り継ぎ※」方法
・島内「最適な移動手段・レンタルショップ」情報
・島内「案内施設・宿泊施設・各種ショップ」情報
・島内「街エリア・海岸エリア」散策情報
などの詳細を案内（当サイトの記事とフォトの一部を共用）。

さらに、短期でも確実に”行って・帰る”ための「注意点」と「乗り継ぎ時刻・リミット時刻」を旅程中の時間順にまとめた　
・短期旅程のための乗り継ぎ「タイムスケジュール」を付録、旅途中の現地でもその都度確認が行えます。
現在、このサイトで紹介する「島々」のうち「沖縄本島西部」「沖縄本島東部※」エリアのコースをダウンロード販売（PDF書籍「島旅ガイド」）中※。

※「沖縄本島東部」エリアのガイドでは、本島内「路線バス」利用の場合の那覇市内発着拠点「那覇バスターミナル」全面建て替え工事（2018年まで）

　にともなう「仮設バス停」利用案内に対応。
※「沖縄本島北部・宮古島周辺」エリアの各コースは現在作成中・順次発行の予定です（「石垣島周辺」エリアの発売は未定）。

→「島旅ガイド（PDF書籍）」の詳細は「PDF・お問合せ」のページへ

”きちんと行けて・きちんと帰れる”「島旅ガイド（PDF書籍）」Ⓒ2015　Harukanata
「バスと船で乗り継ぐフリー旅・東京から最短1泊2日・沖縄「小さな離島」

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